乗ってる船は泥舟か

今日のカンブリア宮殿はGREE代表の田中さんがゲストでしたね。
まさに日本の高度成長を体現してみせると公言されている有名な方で、
そのおかげで社員の残業時間がハンパないという噂をしっかり聞いております(笑


同業界にいる者として興味深く観ていたんですが
やはり生き残ってる本物は覚悟が違うなーと実感させられました。


ひと昔前のITベンチャーといえばさながらバブルそのもので
とりあえず参入しちゃえばボロ儲け、IT会社やってますって言えばモテモテ、
なんか社会的にも注目されてるしー、成長率もすげぇしー、
なんかかがくのちからって、すげー!!
的な成金の世界でしたが、今はそんな浮ついた会社がことごとく蹴落とされ、
きちんとしたビジョンを持った本物こそが地に足付けていけている状況です。


ベンチャー企業を立ち上げて、俺も立派になってみせる!」なんて
考えてる方は、とりあえずただなんとなくITに参入するのはやめたほうが賢明ですよ。
ソフトか広告の下請けで食いつなぐなら可能かもしれませんが、
繋がりこそが第一のこの世界で『はじめまして新人でーす、よろしくー』つって
やってくとたぶん資産をドブに捨てるよーになっちゃいます。
そんなことするんだったら違う業界のほうが全然いいと思います。いやどこがいいとか知らんけど。



GREEという会社というよりかは田中さん本人の思想なんですが、
「誰かがやらなきゃいけないことを率先して着手する」というのは簡単でいて
なかなか難しいものです。おそらくインターネットという世界を日本に広めたり
それを個人レベルまで落としこんだりさらにはモバイル端末に対応させたりと
おそらく昔の『未来のせかい』的発想を現実にしていっている人たちというのは
えてして上記の思想を持っているからであって、
ほとんどのひとは「あんなドラえもんみたいな世界はずっと先だよ」と
ただなんとなく別物扱いして目を向けなかったはずです。


ipadなんてもうほとんど昔描いてた未来のツールですよ。
おそらく今後は個人で使うというよりかは法人やチームでイメージを共有していく際に
用いるツールとして広まっていくと個人的には思ってますが、
モバイルでは実現できないあのグラフィック表現力は
「あってもなくてもいいけど、あったらいいなあ」というものの最高峰なはずです。
それをスティーブ・ジョブスが実現した。
「あったらいいなあ」に人生かけた人間はああいう形で結果を出した。素晴らしいことです。




田中さんやジョブス氏に限らず、あれくらいの覚悟を持って
仕事に取り組んでらっしゃる方は多いと思います。
それが本当に実るのかどうかもわからないし、
もしかしたら一生かけても無理かもしれないですけれども、
それでも「俺がやらなきゃ、誰がやる」という気概を誰もが持って仕事机に向かうというのは
それだけで日本の未来を明るくすることができるんじゃないでしょうか。




別にベンチャー社長にならなくても、
自分の仕事にそれなりの覚悟を持って取り組んでいけるのなら、
それはその仕事がステキだってことです。



僕自身正直今の仕事でやってけるかどーかはわかりませんが、
少なくとも同年代の社長があんだけ頑張ってるんですから、
とりあえず明日も会社に行こうと思います。


仕事をしよう。