エプソン水族館

isigami2009-06-05




25年ほど気付かなかったけれど
僕はどうやら動物を観るのが大好きで、
水族館だとか動物園というのはいつも必要以上にはしゃいでしまうのです。


先日品川駅から徒歩数分、プリンスホテル内のエプソン水族館にいってきました。


水族館って、神秘的ですよね。
ガラスの向こう側はものすんごい臭いリアルな世界が広がってるはずなのに、
トンネル状になって眺めている人間には美しい青い景色が広がるばかり。


観られて一生を過ごす生き物というのは、いかがなもんなんだろうか。
生きがいなんてもんはハナっからないし、
生きるために必死になることもここでは必要ない。
生きてるだけ、泳ぐだけなのだなあ。



なんてことをそんとき考えてるわけもねーのです。
サメだエイだペンギンだとはしゃぎまくり。


その水族館にはそこそこ大きめのホールがあります。
そうだなあ、日本武道館の一階と同じくらい。そのど真ん中にそれこそスタジアムのように丸いプールが広がり、それを取り囲む形で客席が階段状で敷き詰められていて、天井はガラス張りになっているので光が差し込み、冷たい空気の伝う気持ちの良い空間です。
入場して間もなくそのホールでイルカショウをやるということで、さっそく水のかからないぎりぎりのところの席に座ってみました。


突然大きなファンファーレの音とともに(よく聴くとジブリの「ポニョ」でした)現れたのは黒や銀色、そして大きさもさまざまなイルカたちとそのトレーナーたち。
丸いプールの周りに等間隔でせり出している台があって、各イルカとそのパートナーのトレーナーが位置に着きます。
進行のお姉さんの説明から始まり、それぞれの紹介が済み、いよいよショウがスタート。




イルカたちがしぶきをあげて飛び、舞い、見たこともないようなスピードでスタジアムを縦横無尽に駆け巡ります。
人間5人分はあるであろう高さのボールを鼻っ面ではじき、
パートナーを乗せて観客の目の前を刹那の勢いで通り過ぎていき、
人間を持ち上げ空中に飛んではその反動で爆発のような水しぶきをあげる。


躍動。


その言葉が最もあてはまる瞬間。
イルカとトレーナーはお互いを心から信頼し、それぞれのできる技のすべてを最大限でほとばしらせる。
そのあまりの美しさに、僕は一瞬だけ涙をこぼしてしまいました。
並大抵の努力ではないでしょう、そのお互いの努力の結果を出せているというその強さと、
ショウとしての単純な美しさ、そしてそのスピードに見る命のうねりのようなものに、一目ぼれしてしまったのです。



イルカは人間の次にかしこい生き物だと言います。
彼らの行動は確かに知的で、トレーナーの指先や口元を正確に見て判断できるという能力を持っているのですが
それよりなにより、相手とのコミュニケーションの仕方がなんというか、細かいんですね。
口元は笑ったようにも見えるし、目を細めたりびっくりして大きくなったり。
そういう意味では、人間のパートナーとしては最適なのかもしれません。


ラッセンの代表作がイルカってのも、なんかわかる気がしたなぁ。





サメとエイとペンギンのほかに、もいっこ好きなものができました。