舞台よりすてきな生活

舞台よりすてきな生活 ディレクターズカット版 [DVD]

舞台よりすてきな生活 ディレクターズカット版 [DVD]


だいぶ前に見た映画。
仕事熱心にすぎる男とかまって欲しい女の夫婦、仲は良いのだけどなんかスレてる、そんな冷たいヒビの隙間に垂らされたのはほんの小さい、暖かいしずくのような少女でした。
一言で言うならそんな感じ。
これはいいですよ。ただ単に癒されるハートウォーミングなだけじゃなくて、それぞれの人間の隠してる苦悩がちゃんと描かれてる。
それもわかりやすい苦悩じゃなくて、ちゃんと人間らしく相手によって隠してこっそり苦しんでるのね。うはー。


いやー例えばだけど、まぁ僕もなんだけど、何やってても生きてて楽しくないときって必ず誰だってあるわけじゃない。それを僕は「灰色の日々」ないし「廃色のヒビ」と名づけているのだけど、そんな灰色の日々に点火的に色が差し込む瞬間とゆーのは本当に素敵ですよ。
いつもと同じもの、人、風景がいつもより輝いて見えたりするとき。あるでしょ?


これはまさにその灰色が虹に染まっていき、またその虹を自分で保てるように変わっていくお話。
自分に足りないものを補うっていう意味じゃあないんだよね。そういう無機質な感情じゃなくて、もう何してても楽しくてしょうがないみたいなテンションになっていく感触。


自分にないものを持った人間と接するってのは本当に大きいものなんだよね。
それが年上であったり年下であったりってのは些細なことで、それこそが一番自分を成長させられる大きな糧になるわけ。
いつも同じような属性の人間とばっかり話してる人はそーはいかない。ラクだけどね。
この少女の属性と主人公の男性の属性は完全に違っているけども相性はよかった、そういうこと。
男性からすれば新しい世界が開けていくばかりだし、楽しいんだろうね。見てるこっちまで嬉しくなりましたよ。




で、一回り大きく成長したあとは、今まで回りにあったものや人に対しての見方も変わってたりね。優しく接せられたりするしいい感じ。



仕事に疲れた休日にぽんと見るといいかもね。
これで土曜を過ごして日曜に望むってのもいいかもしんない。