最近はコピー機配送の業者さんとこに主にお世話になっております。
トラックの中での会話は、主にテレビのこと。
時期が時期ですから、当然トリノ五輪が話題にあがるわけです。



「今年は新しい競技が増えて楽しみだねぇ」
「そうですねぇ」
「女の子のエロい部分がさらに見えるともっといいねぇ」
「そうですねぇ」
「だけどフィギュアスケートはありゃああんまエロくないよねぇ」
「そうですねぇ」
「ポーズとかがそそられてもあの化粧がよくないねぇ」
「そうですねぇ」
「クロスとかハーフパイプとか、色々と面白そうだねぇ」
「そうですねぇ」
「こうなったらアレだね、俺たちも新しい競技を生み出すしかないねぇ」
「そうですねぇ」
「日本特有といえば……やっぱり、ソリかねぇ」
「そうですねぇ」
「何で競うかってたらやっぱり芸術点だろうねぇ」
「そうですねぇ」
「一人乗り、二人乗り、重量級軽量級で分けたりすると楽しいだろうねぇ」
「そうですねぇ」
「シングル、ダブルス、ヘビーにフェザーで分けるかねぇ」
「そうですねぇ」
「たまにスピードで競ったりもしたりねぇ」
「そうですねぇ」
「スキージャンプDVD

 みたいなノリでどんどん煮詰めていきたいねぇ」
「そうですねぇ」





「ソリなのにK点越え」
「うしろからジェット噴射、音速を超える」
「プロペラが回って上空を舞う」
「ソリと人が逆転」
「ソリなしで人が人に乗ってる」
「先が尖っていて殺傷能力A(超得意)」
「純粋な心がないと乗れない」
「純粋な悪でもダメ」
「ピンチになると炎とか吹雪とかのエフェクトを出して気合で勝ち始める」
「乗ってる主人公がやたら熱血」
「たまに4回転する(しかも失敗する)」










「……」
「……」









「仕事、しよっか」
「そうですねぇ」