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ロボ強ェー。
友達と飲みにいくことにし、待ち合わせは新宿なわけで。
給料もらって3時にね、なんて思ってたのに実際は4時半ですよ。ありえなーい!
5時入店で2時間飲み放題、うーんそれはいいんだけど肝心の味はどうなんだろう。
合流して店に向かう僕なのですが、今回お邪魔したのは歌舞伎町の「異邦人」ってお店。
岩作りで洞窟に見せた居酒屋ですけど、ホントに全てが見せかけじゃなければいいなあ。
いやしかし名前が「異邦人」とはね。なかなかしゃれてるじゃないですか。この岩の洞窟も実はUFOとかが見せてる幻影とかでね、出てくる料理は宇宙独特のモノ!
「お待たせいたしました。CHANGのペニスの蒸し焼きでございます」
「わぁ、小さーい!」
「ホント、あんまボリュームなさそうー!」
「所詮はこの程度だよね! キャッキャッ!」
ってちょっ待って!
料理も材料選出もすべては独特すぎるだろ!
あげくセンスがなくて客にがっかりされてる上、食べようとしてる客は客で誰なの!?
あと僕を食うな! 注文の多い料理店かよ!
食べるにしても、もっと違う方法があるでしょう…?
「ほらCHANGくぅん、お姉さんがお相手してあ・げ・る…!」
「わぁ、い、いいんですか…!?」
「いいわよ、ほら来て…!」
「で、では…」
「あたしと一緒に、お風呂に入りましょう…!」
「そうそう、15分ほど茹でるからね」
っておぉぉぉぃ!
お姉さんはよく見ればエビだし、お風呂は危険なレベルで「ジュー」とかいってるし、僕は僕でハダカになっている上に卵でぐちゃぐちゃにされて粉まぶされてるし!
天・ぷら・かよっ! 僕の体はサクサククリスピー!!!!!
まぁそんな妄想してるうちに料理は来たんですよ。
お皿の上にちょこなんと焼売と春巻きが申し訳なさそうに鎮座してるやつが。
あと横には投げやりにケチャップが置いてありました。
「君たちの名前は?」僕がお皿の上の料理に問うと、
「じゃ、ジャンボ焼売と特製春巻きです……」
ふ、ふ、ふ、ふ、ふ、
ふっざけんナー!!!
とりあえず焼売と春巻きに正座させて説教を始める僕。
あんなジャンボと特製ってどんな言葉かわかってて使ってんのか。自称ジャンボか。自称特製か。
自称ジャンボで始まってよかった例はひとつもないねん。とくに、僕の、息子の、話ですけど……っ!(ここで泣き始める)
どこからどう見ても、「ニチレイのおいしい焼売と春巻きセット」だろうがッ!!!
レンジでチンしてホイ出すだけ、じゃあアレか、そのケチャップは味の素のやつをただなんとなく垂れ流しただけか。
チンして出すだけなんてな、誰でも出来んねん! 犬かてチンして色々出すってーの!(主に、チンから)
お前らは根本的に間違ってる! 間違ってるから、とっと出直して顔洗って出直して顔洗ってこーい!!! 顔の油分とかマジでなくなるまでッ!
いっやぁ友達の引きっぷりったら。まるで異邦人を見る目。
あぁなるほど、それが異邦人の名前の由来か! あっはっは!
「酒のせい」で済みそうもないです。人間関係修復不可。