いいですか、電車の席に座っているときに目の前の人の股間がテントを張っていても、
それはきっと朝だから仕方ないんだと理解してあげる心が現代女性には必要なんだ。
間違っても指摘しちゃあダメなんだ。


今日は完全なオフ日。仕事もなく、天気も最高です。
早速僕はたまった家事をやることにしました。母親と弟どこにいった。

まずは、洗濯。風呂場の脱衣所にほっぽってある服をどんどん洗濯機に入れます。もうなんの躊躇もなくガンガンと。よーし、今日は徹底的に洗うぞう!
次に掃除。掃除機をコンセントなる聖なるエロい2つの穴にぶっさし、家の床という床を掃除。3階の階段から、1階のマイルーム。
ウチは犬を買っているんですが、室内犬な上にもう年でちょっとした皮膚病なんです。体がかゆくてフケが出ちゃうんですが、そのへんを中心にズゴォォォォと掃除機で吸い取るわけです。


しっかし、家が綺麗だと気持ちがいいですよね。汚れが床にあるとハダシで歩くときに気を使っちゃいますもん。


よし、じゃあ皿洗いでもしますか。と、食器に手をかけた途端、「ピー、ピー」とかいう音が風呂場から鳴り響きました。なにかしら、放送禁止用語かしらと思ってたら実は洗濯完了。
オウ、じゃ早速干すしかあるまいと洗濯機を開けた途端。


BIC ポイントカード」


「T京大学学生証」


「美容院 ラジャ・グー」


日本銀行券 5000」


あぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!


サイフを入れたまんま洗濯してしまいました。一番ショックなのは新渡戸さんのゆがんだ笑顔。おかしい、新渡戸さんは笑っていなかったはずなのに、このお札では微妙にひきつりながら笑っている。
おまけに濡れて、ところごころ破れている……ッ!!(ここまで書いて泣きそうになりました)


すっかり変化した新渡戸稲造を握り締め、僕はサイフを洗濯ものと一緒にベランダに干すのでした。あーあ。


昼も過ぎると(主に「こたえてちょーだい!」が終わると)、そろそろ美容院でも行こうかな、と思い立ちました。ちょっと髪もウザったくなってきましたし、でもしばらく伸ばすつもりなので軽くすいてもらうつもりで。
でもまあ、軍資金の新渡戸稲造さんはいまだベランダで乾きにでかけているんですが。


5000円札が復活すると、僕は近所の美容院に向かうのでした。で、開口一番


「この5000円札、使えます……?」


OKが出てよかった。本当に、よかった。
あとはブクロいって帽子買ったり給料もらったり。ていうかさイこの準備してないけど大丈夫なのか僕。