プラダを着た悪魔

ずーっと観たかったんですよコレ。
いつの間にか放映が終わっててショック受けてたんですけど、早くもレンタル開始してたのでさっそく借りてきました。ドラマ「恋するアンカーウーマン」も同時収録。




で、本編。
これはラブストーリーでもなくコメディでもなく繊細な描写の人間ドラマだと思うんですが、主人公アンディの成長の仕方が面白い。ムカつくへこたれるながんばろうでレベルアップしていくだけではなく、その過程で壁にぶつかるリアルさも追求しているし、ただぶつかって乗り越えるんじゃなく「壁にぶつかったこと」によって自分の今までを振り返って自分のあり方を考え直しているのは言い方おかしいけど「正しい」と思う。
人間の成長ってただ一つのベクトルに限られてないと思うんですよね。ただただ上を目指せばいいってもんじゃなくて、上を目指すためには横道にも反れるしむしろ一時的には下を無かなきゃいけないときもある。下っていうのは基本的に昔に自分だから、つまり昔の自分を形成してる友人、家族、環境も場合によっては変えていかなきゃいけなくなる可能性も出てくるということ。この作品に関して端的に言えば愛しているのにレベルに差がついてしまった彼氏にどうやって接していくか、相手に生じてしまったコンプレックスをどうやってほぐしていくか、とか。
最終的に自分の道を自分なりに考え、自分で選択した彼女は外面的にも内面的にも本当に美しくなった。
この映画は「あーなってこーなって、結局こうなりましためでたしめでたし」という完結ではなくて、飽くまでアンディの人生通過点の一つを描いたものなんですよね。仕事するって、こういうこと。ある意味アメリカの「働きマン」、かな?


つーかまぁ、アメリカの企業体制だからこーゆーノリで動けるんだよね。
日本企業じゃあまずこんな感じじゃ動けないだろうなぁ。つまらん。



ミランダとアンディ、最終的にはお互いを対等に扱って接してましたね。
成長って、えてして人間と関わってしていくもの。
アンディはもちろん、ミランダもなんらかの形で前に進んだんじゃないでしょうか。
そんな彼女らは一瞬かもしれないけど「親友」とも言えるんじゃない?




バカにできない、いい映画です。
特に女性にはぜひ観ていただきたい作品ですね。