触る気もないのに。






今日は一日店番。
肌寒くなってきた中のドアあけっぱ店番はそろそろこたえるものがあるのですよ。
寒いよう寒いよう兄ちゃんどうすればええん? ごめんなセツコ兄ちゃん素っ裸だから肌で暖めるくらいしか出来ないんだ。 に、兄ちゃんそれだけは……ッ! せせせセツコー!!!



ゆ、夢か……ッ!!



今ちょっと悪夢以外のなにものでもないものを見たんですけども必死にスルー。
商品を並べて温かいお茶を入れていると、どうやら店の前を何組もの学生と親御さんが通っていくのが見えます。
なんだろ? と店から出てみると、隣の古本屋のおっちゃんも怪訝な顔をしていました。
「あ、おはようございます。なんすかねコレ?」
「なんだろうなぁ。普段この通りこんなに通らないハズなのに」
「客こないっすもんね」
「客こないもんな」
はっはっは。




そうするうちに、店に一組の親子がやってきました。どうやらクリスマス雑貨に興味を持ってくれたらしいのですが、ついでに話を聞いてみると、今日は近くの高校の説明会だそうで。
ほうほうそうなんですか、ところで娘さんはこーゆー雑貨に興味ないんですかね。
「あぁ、うちの子とわたしは趣味が違うみたいで」
あらら。じゃ、飲み物でも飲んで待っててもらおうかな。
どうですか、あったかいジャスミン茶でも。いやー今日も寒いですよね、よかったらどうぞどうぞ。



「触らないで男性は嫌い」





え、ちょっとした好意が絶望的な拒絶に早変わり?












夜は以前お誘いいただいた面子での飲み。店閉めるのに手間取ってあんまいられなかったのが残念だけど、あの店また行きたいや。