それも結局は方便なのだとも。








例えばの話をすると、友達の組んでいるバンドがあなたに「ライブの会場を手配してくれ、お前だけが頼りだマジお願いします」と言ったとする。あなたは快く引き受け、いついつまでに確実に用意すると答え、友達はそれを信頼してバンドの練習に勤しんだとする。
ああだけど開催前日まで忘れていたあなたは突然、会場の手配をいそいそしく始める。
それだけれども当然のごとく結局会場は見つからず、それを知り憤慨した友達はあなたにこう問い詰めるのだ。


「前確実にこの日までに用意するといったのに。なぜしてくれなかったんだ」


するとあなたはこう答えた。


「結局はお前が演奏するところなんだろ。俺が用意どうこう以前に自分でも探しておけ。それが頼んでいる相手に対する口調か」



素敵な友達関係だこと。










「私生活を最優先させてください」
「やるならやるで覚悟を決めてください」どちらも、冒頭に彼らに述べた言葉。
彼らそれぞれの中で優先順位はまったく違うのだけれども、
例えそうだとしてもそろそろ冗談で済ませない時期になってきていて、
仮に言ってしまえば「決めるべき日に決められなければ実行できないだけ」となります。
バカでもわかることとして、槍が降ろうが鉾が降ろうがなにがなんでも這いずってでも行かないとダメだってことはなんにだって存在するので、例えばそれは試験だったり、会議だったり、面談だったりと極めて多種多様。
僕は彼らと関係は浅いのでそこまでの信頼関係は正直なところ存在していないのでしょうけども、
それも今回の件で確実に信頼はできないと判断しました。



本番当日にだって風邪ひいて来ない頭痛いのでおなか痛いのでぼくパスーわたしムリー、なんてハッピーサマーお気楽クソファック人間なんていてもおかしくないですので、僕はあくまで表面的に、婉曲的に、外郭的に、紳士的に、明るく優しくさわり心地よくアナタが「せいぜいヘソを曲げない程度に」伝えたいことをオブラートに包んで丁重に丁寧に慇懃にお渡しすることにしました。
つまらない、まったくもってつまらない。
せいぜいそうやって「他人事のように」「俯瞰視しながら」「お手伝い」して偉そうに義務を果たさずに権利だけ主張してるがいい。
そして間違っても自分が誇りを持って活動してる、なんていうな。




お願いしてるのはぼくだけども、




いいかげんお客さん気分で「お仲間」やんのやめてくれないかなあ。
ねえそうは思わないかい、坊ちゃん嬢ちゃん。




ぼくはそろそろアナタたちのご機嫌を取るのにそろそろ飽きてきた。
人と接するのがニガテなカワイソーな人たちのためにひと肌ぬぐのもいい加減疲れてきた。
それでもただアナタたちは、巣でエサを待つ小鳥のように、ひたすらピーチクパーチク鳴き続けるのですよね。



親鳥はそんな小鳥たちにエサを運ぶのが役目。
でもそんな小鳥たちは、いつか「自分からエサを取りにいけるようになる」のが役目。








つまらない、実につまらない。
ああ、つまらない。実につまらない。





所詮は、                  だったか。