午前の現場が事務所のミスでなくなってしまうという不慮の事故に動揺を隠し切れないまま、尿意を隠しつつ池袋駅に向かう午前八時四十五分。はぁうお願いだからどこも満員とかいう洒落にならないトイレ事情をなんとかしてくれ、と警察官にお願いしたところ「駄目です」と簡潔極まりない返答をいただいたので僕はただただ絶望するばかりなのでした。爆発しちゃえ地球。

憤慨とともに帰宅後、今度の衣装であるグラエナの寸法図りという名目で巻尺を取り出したのです。
夏のイベントではグラエナという狼ポケモンのコスプレをするのは有名な話でありまして、ついでに彼女がエメラルド♂の衣装を作ってくれるとのこと。どうなるんだ一体。
グラエナのデザイン案を書きなぐりつつ、エメラルドを被らないようにがんばっていたらもう次の現場の時間に。日本橋へ飛んだのでした。

東京・日本橋
要するにポケセン万歳なのです。
現場に行く前にポケセンによった僕は、こともあろうかオーロラチケットとかいう胡散臭い上にキナ臭いチケットを受付のお姉さんにたたきつけ、嫌がる彼女に「デオキシスよこせヘィ」と口を開いた瞬間、警備員たちに捕まってしまったのです。リレミト!(脱出!)

なんともまあ都合のいい話で、リレミトで出た先がバイトの現場だったという素晴らしい環境。事務所内のレイアウトを変えるだけという簡単極まりない仕事で外人さんと共に仕事をしていたら当然片言で話しかけられるわけです。
「シゴト、ナレタ?」
お願いだから筋肉をもうちょっと鍛えて震えてしまうのを止めてからそういうことは言っていただきたい。
「モウチョットでオワルからね、ガンバロ」
台詞だけ聞いてるとギャルゲーのヒロインみたいだから腹の立つ話です。危うくフラグが立つとこでした。

終わってからはまぁ、閉店したポケモンセンターにやってきたわけです。そして拳をビルに向け、

「お前らには負けねーぞ」

とぽつりとこぼしたのでした。意味わかんないですよね。